■展示前の様子 広々とした展示室です。机には黒の厚手の不織布を敷いています。 まだ私の2台と向こうに1台あるだけですが、この部屋に34台が並びました。 ほかにも2部屋、合計67台のギターが展示されました。 製作家数は54人、うち韓国から8人、メキシコから1人でした。 私の出展ギター 大台ケ原スプルース/メイプルモデル SE03 欧州スプルース/ハカランダモデル SE05 |
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■試奏の様子 私は1階で「ギター製作工程の展示」も担当していたので、 あまり3階の展示室には顔を出せませんでした。 それでも多くのプロ・アマギタリストや製作家にも弾いていただき、 貴重なコメントをいただきました。 |
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■ホールでの演奏 478人収容のホール。ギター演奏にはぴったりの音響との評判でした。 私の楽器を弾いてくれたのは岩本政仁プロ。 メイプルのほうを選んで演奏されたのは、アルベニスのセビーリャ。 明るく軽快な曲調にギターがよく合っていました。 わりとよく通る音質だったのも嬉しいことでした。 |
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■演奏後のインタビュー 演奏が終わると製作者がステージに上がって、 司会の北口さん(いちばん左)のインタビューを受けます。 これを2日にわたって54回も繰り返した北口さんに脱帽です。 |
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■印象的なギター アントニオ・デ・トーレス8作目といわれるモデルのコピーです。 作者は中野潤氏。サイドとバックは鳥眼杢のメイプルです。 素晴らしいとしかいいようがありません。 サウンドホール奥には銀色のトルナボスも装着されています。 おそるおそる試奏させてもらいました。 なるほどこれがトルナボスの効果かとはっきり確認することができました。 これを6台も作ったと伺ってなおビックリ。 最終日の夜、中野氏とは午前△時まで楽しく過ごさせていただきました。 |
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■ギター製作工程の展示と解説 フェスティバルのもうひとつの呼び物でした。 クラシックギター作りに必要なすべての材料や 製作途中のギターをはじめ、 道具、治具、作り方の解説など、 珍しくも盛りだくさんの内容でした。 3階のギター展示会場とは全く趣を異にした、 ものづくりの世界を垣間見ることができました。 |
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■番外 糸巻きと弦以外はすべて竹というギターを開発し作り続けている福岡の中山さん、 今回も秀麗なバンブーギターを2台出展されました。 その中山さんが手にしているのは・・・・・テナーサックスなんですが、 これが驚くなかれ総黒檀製!! ある雑誌の記事です。 7年がかりで手作りされたそうです。部品点数も1500とか。 まさにクラフトマン魂のかたまりです。仰天しました。 サックス吹きとしては、絶対に吹いてみたいとお約束しました。 でも黒檀とはいえ木材なので、コンディションの調整と維持、難しそうだなあ。 |
■ 銘器鑑賞コンサート
写真は撮れませんでしたが、8台の歴史的銘器をプロが弾く 「銘器鑑賞コンサート」が3日間にわたり開催されました。
それらの楽器すべてに共通するのは、よく響きよく歌うということでした。
一方、いずれも作者の強い想いと個性が見事に反映されているので、それぞれ全く違う音を楽しむことができました。
■ ガイドブック
今回出展のすべての製作家とギタリスト、さらに銘器について写真入りで紹介されています。
ギタリストの北口さん自らが、製作家の工房を取材して記事にされています。
このガイドブックは、フェスティバルでの役目が済んでからも、
私たち製作者には貴重な情報源として、今後ありがたい存在になることはまちがいないでしょう。