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〜 ソフィア王妃芸術センター 〜
プラド美術館から歩いて行ける。
その前にバルでセルベッサ(ビール)で喉をうるおす。相棒のF君もスーモ・デ・ナランハ(バレンシアオレンジのジュース)で。
おつまみに、タコの上にいろいろトッピングしたやつ(プルポ・デ・ガジェーガ)をと思ったが、えらく高かったのでやめた。
その料理、今回の旅ではついに口にすることができず。ああ残念! それともう一つあった。F君オススメの子豚の丸焼きも。
チャンスがあれば少々高かろうが ・・・・・ 教訓です。
話を戻そう。ここの目的は何といってもピカソの「ゲルニカ」。
モダンな建物でエレベータはスケルトン。例によって入り口でリュックを預けさせられた。
入るや否や仰天するようなオブジェで迎えてくれる。20世紀の傑作!でもこれを見て心の底から感動する人と是非とも会談してみたいと思った。
ただその中でもキュビズムを立体化したようなものは面白かった。
家具屋の端くれとして興味があったのは、ル・コルビジェがデザインしたイス。本で見たものも展示されていた。
有名な建築家の中にはイスなどのデザインでも名をはせる人がいるが彼もそのひとり。
本職の建築もさすがにすごい。後日見たガウディより私はこちらのほうがはるかに好きだ。
さて、ゲルニカ。
こうして写真で見ると残念ながら何も伝わらない。この絵ほど現物とそうでないものとの差が激しいのもあるまい。
幅8メートル近い絵の前に立つと、作者のこれでもかという自己顕示とメッセージを感じる。
モノクロームである。血の色を描きたくないからとかモノクロのほうがより内面が伝わるのだという話もあるが、
これをピカソがどんな色付けをするのか、カラーで描いたものを見たい気がした。
傍らでは作品が完成するまでのモチーフデッサンなども多数展示されていた。
それも含めて想定以上に感動を以って鑑賞できた。
☆ スペイン王宮 vs ベルサイユ宮殿
シグエンサでのギター作りを終えてこれから旅に出るが、一旦マドリッドに戻って2泊する。
宿は例のアパートメント、それも同じ部屋だった。あれから(上記の美術館に行ってから)もう2週間経ったのかと思う。
さて王宮。宿から歩いていける。お目当てはストラディバリのバイオリンとチェロ。それに家具類だ。
道中はマドリッドの銀座通りといったところ。洗練されたお店が軒を連ねる。シグエンサよりはやはり暑い。
朝早めに入ったのでそれほど並ばずに済んだ。観光客ばかりだ。いろんな言語が聞こえる。
ここでのファッションもだいたい半パンにゴムぞうり/サンダルが主流。
プラドとルーブルを対比したように、王宮に来るとベルサイユを思い出す。あれに比べると太陽と地球ぐらい敷地面積が違いそうだが、
内部は決して負けていない。むしろこちらのほうがセンスがいいと思った。各部屋ごとに趣向を凝らしているのは見事だし、欧州人が好きな飾り立ても
そんなにケバケバしていない。宗教画と肖像画で覆い尽くされたベルサイユ宮殿の部屋で2泊もすると気が変になりそうだが、こちらなら平気。
気になったのは金や銀の食器や飾り物の多さ。その全てが張りではなく無垢である。
巨大なボウルやカップからスプーンに至るまで見事で立派なのだが、つい仕入先を考えてしまう。
なので自分はあまりコロンブスを称えない。だいいち、「新大陸」という言葉に憤りを覚える。
また話しが脱線した。
ついにありました。ストラディバリの楽器。バイオリンとチェロが2台ずつ。もちろんガラスケースに納まっていたが、
こころゆくまで観察できた。それらは、よほど保管がよかったのか何百年も経っているとは全く思えなかった。
バイオリンなんか、昨年あたりの誰かの新作だといってもいいくらい。
バイオリンの裏板は接いでない一枚のカーリーメープル。よほど太い樹木だったのか、一枚モノなのに木目と杢目が全く流れていない。
すべての楽器のパーフリングにはヘリンボーンのような装飾を入れていた。何で????
ストラディバリさんが本当にこんなことをしたのだろうかとちょっと疑ってみたくなった。
これらの楽器でしばしば演奏会もするらしく、聞いてみたいものだ。
F君が調べたところによるとギターも展示してあるはずだったが、残念ながらお目にかかれなかった。
ひょっとしたらバイオリンやチェロと入れ替え展示しているのかも。(定かではありません、念のため)
スペイン王宮 PALACIO REAL
王宮の北側には庭園が広がる。ここには行っていない。次回はきっと行こう。花の季節の春がいいと聞く。
そのかわり、帰りに大きな楽器店に行った。しかしクラシックギターもフラメンコギターも所謂量産タイプばっかり。
スペインでは手工ギターは直接工房に行かないと滅多に入手できないと聞いた。いいことだ。余計なマージンを被らなくて済む。
☆ 本当にお世話になりました エル・コルテ・イングレス
エル・コルテ・イングレス ( El corte ingres )とは百貨店のなまえ。年間150億ユーロを売り上げるという国でいちばんの店だ。
ここの地下がだいたい食料品スーパーになっていて、食料の買出しにいつも利用していた。
ここの買い物袋を提げて歩くというのは、ちょっとしたステータスだと今調べるとどこかに書いてあったが、
そんなことより、安全で買いやすいというのが我々には良かった。
マドリッドではプエルタ・デル・ソルに、バルセロナではカタルーニャ広場に、グラナダでも一番の繁華街にあって、
いずれも宿から歩いて行けたし、21時を過ぎても開いているので本当に助かった。
何を買ったか?
これが最初から最後まで絵に描いたようなワンパターン。
メインディッシュは当然「ハモン(生ハム)」。それにチーズと、トマトに・・・・
食べ物の話はまた後ほど。
スペインの食文化というか食いしん坊ぶりは想像をはるかに超えていた。
それは国民のほとんどが、メタボリック検査での 身長:体重(腹まわり) をはるかに超えてそうな体型であることからも支持できる。
その欲求を満たすための食料品スーパー。なるほど、さもあらんという感じ。
日本の大型ホームセンターのごとく食料品が並べられ(積まれ)ている。商品のひとつひとつがでかい。
カートが日本の何倍もある。さらに ・・・・ もうやめておこう