こんな治具やあんな道具もありました 

まずは鉋。
本体はボックスウッド(ツゲ)、ブレード押さえは黒檀。
大きさは10cm弱。押しても引いてもOKです。

英国人ピーターの作です。
図面も見せてくれました。
こちらはリアム・ロマニリョスがデザインした、マイクロプレーン(鉋)。
長さは35mm程度。ステンレス製の立派なシロモノ。
力木削り専用に開発したとのことです。

押して使いますがネジ頭がちょうど指に引っかかって使い心地満点。

講習会の中でも販売されていましたが、高すぎて手も足も出ませんでした。
サークルカッター。
ロゼットの溝切りやサウンドホールの切り抜きに。

ロマニリョス工房謹製。アルミ製。
マエストロの手の下にある、ハンマー。
これでロゼットのモザイクを埋めて、ハンマーの平たい方で
糊(フィッシュグルー)を塗りこみます。
グルーは右に見えています。
西洋式長台鉋。
表面板や裏板の接ぎ目の直線を出すためのものです。
重いです。向こうに見えている手と比べてください。

鋳鉄製。
ギターの組み立て台(ソレラ)。
コンパネに別の5mm厚の板を貼り付けて、その板を凹面に削っています。
横板はこれに押しつけてセットしてから表面板と接着されます。

周辺には直角金具固定用のナットが埋まっています。

ソレラに直角金具を装着したところです。
アルミのアングルと木片の間にシムを入れて厳密に直角を調整しました。
横板の下は表面版ではなくソレラです。

蛇足 : 作業台の名札・・・

これは?
ネックヒールに横板を差し込むための溝を切る治具。
まあ鋸のガイドですね。初めて見ました。なるほどこれならば。

このとき使用する鋸は、挽き溝幅と切り込み深さが一定になる
工夫がしてありました。
ゴーバークランプ。
塩ビの筒に木の棒とバネが挿入されています。
竹などのしなりで押さえるのに比べて、被接着物がずるっと動きにくいです。
ブリッジの弦穴あけ治具。
これだけではわかりにくですね。
真ちゅう製のプレートに基準穴と実際にあける穴があいています。
この治具は3つ穴用のものです。

☆弦穴3つにすると、弦がブリッジの上側に出なくて済むので
タイブロックのインレイをキズつけなくて済みます。
表面板および裏板の接ぎ治具。
カラーコンパネ両サイドの角棒、右は固定ですが左はネジ穴がいくつもあって
調整可能です。

@接ぎたい材料の外側を少しテーパーに削ります
Aそのテーパーにピッタリ合うように左側の角材位置を決めます
B材料をすべり込ませて、そのお尻をたたけばガッチリとクランプされる仕組み

斜めに横切っているのは、接ぎ目の浮き上がり防止です。

便利なようでちょっと熟練を要します。



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